がん患者と医療者との良好なコミュニケーションの必要性

もし皆さんや皆さんのご家族ががんと診断され治療が行われるとしたら、治療中に幾度も医師の説明を聞く機会があると思います。もしそのような機会があったらどうすれば良いか考えておきましょう。

まず、現在不安に感じていること、疑問に思っていることを書き出しましょう。そして、その中でも重要と思われることを2~3点ピックアップし、それに関しメモを作っておきましょう。聞きたいことは沢山あるかもしれませんが、一度に多くを聞いても全てを消化できるとは限りませんから。

また、一番困っていることや、一番してほしいことを素直に伝えることも大切です。痛みや悩みがあれば遠慮せずに伝えましょう。

また、医師の説明を聞いていて、解らない言葉が出てきたりすることがあると思います。もし私が同席している場合であれば、患者さんやご家族が理解出来てなさそうだなと感じた時には、敢えて質問する場面もあるのですが、皆さんも遠慮せずに勇気を出して教えてもらいましょう。素直に質問すれば、通常は教えていただけます。

ただ、どのような場合にも言葉使いは丁寧に、自分の主張ばかりをするだけでなく、ちゃんと医師の話も理解するようにしましょう。

そして、出来るだけ家族や親しい人に同席を頼み、メモを取るなりしてもらいましょう。内容を後で確認できるので安心できます。ただし、どのような場合にも医師とは敵対関係にあるのではなく、一緒に病気に立ち向かっているんだと言う気持ちをご家族も含めて忘れないで下さいね。

医師とはきちんとした付き合い方をすることにより、お互いの信頼関係を築く事が大切です。医師と患者の良好な関係があってこその治療成果ではないでしょうか。(とは言え、首を傾げざるを得ないお医者様もまれにいらっしゃるのも現実ではありますが・・・)