がんは何故できるのでしょうか?

がんは何故発生するのでしょうか?

それは以前にも書きましたが、DNAの損傷の積み重ねが原因です。

ではDNAの損傷はなぜ起こるのでしょうか?それは色々な要因で生じます。例えば放射線や化学物質、ウィルス、細胞分裂時のコピーミスなどです。

しかしながらDNAの損傷が蓄積されても必ずしもがんになるわけではありません。もしDNAが損傷を受けて細胞としての機能を果たせなくなった場合、ほとんどの場合その細胞はアポトーシス(細胞の自死)するか、老化して増殖を停止したり、免疫によって排除されます。つまり、異常な細胞がはびこらないようにするブレーキの機能が人間の身体には備わっているのです。

ところがその機能が働かない性質を持ってしまった細胞が、がんとなるのです。

がん細胞はブレーキの機能が働かないので無限に増殖をし、さらにその増殖スピードは速く、免疫機能をくぐり抜けます。更にやっかいな事は、がん細胞は分化度が低いので、転移をすることができます。転移先でもがん細胞の元の性質は受け継がれるので、無限に増殖をするのです。転移前に手術で取りきることが出来ればがんは治るのですが、目に見えないような微小な転移はその時点ではわかりません。その転移したがんが検査で解るような大きさになった時に「再発」となります。(「だから早期発見は意味がない」と言った論調には私は同意をしません)今は手術前の微小な転移の有無はわからないのですから、早期発見・早期治療に越したことは無いと思います。

または遺伝子治療のようにがんの根本を変えていくような治療を実施することが必要なのではないでしょうか。