禁煙によるがん予防

喫煙習慣が「がん」の罹患率を上昇させる事は間違いないと言われています。では、禁煙することの効果はどれくらいあるのか少し考えてみましょう。

数年前に牛のBSE(いわゆる狂牛病騒ぎですね!)が大きく騒がれたときに、多くの方が牛肉を食べないという行動を取り、焼肉屋で閑古鳥が鳴いていた時期がありました。しかし、英国での「新変異型クロイツフェルト・ヤコブ病」患者の発生率を対策前の日本に当てはめると、当該病気の発症率は1億人当たり0.04人だそうです。さらに危険部位除去で0.0004人に減り、全頭検査で0.0003人にまで下がったそうです。つまり牛肉を食べないことによるリスク軽減はその「1億人に対して0.04人または0.0003人」を0にすることができたということなのですね。

一方、たばこはどうでしょうか?

40歳の男性喫煙者100人のうち、75歳までに何らかのがんになる人は32人と推計されています。一方で非喫煙者では20人と推計されています。つまり、禁煙によって、喫煙者のがんリスクを100人に対して12人、喫煙者1億人に対して1200万人も軽減できる事になるのですね。牛肉を食べないことによるリスク軽減と比較してなんと大きな効果でしょうか?

禁煙は費用も掛からず(それどころかお金が節約できます)、かつ非常に効果の高いがん予防法と言えるのです。