子宮体がんの標準治療

子宮体がんの標準治療は、子宮と卵巣、卵管を摘出する手術が中心となります。

厳密にはがんとは言えない子宮内膜異型増殖症の場合は単純子宮全摘出術が適用されます。

がんが子宮体部にとどまっているⅠ期では単純子宮全摘出術または、準広汎子宮全摘出術に加え、卵巣、卵管の切除、リンパ節郭清を行います。さらに再発予防のために化学療法が追加されることもあります。

さらに進行したⅡ~Ⅲ期では、準広汎子宮全摘出術または広汎子宮全摘出術によって、子宮と周辺組織、卵巣、卵管などを切除。再発予防のために化学療法や放射線療法が追加されることもあります。

Ⅳ期では化学療法が中心となりますが、痛みや出血を抑えるために手術や放射線治療を行うこともあります。

また、初期の子宮体がんで、妊娠を強く希望する場合はホルモン療法と言う選択肢もあります。プロゲストロンと言うホルモンと同様の働きを持つホルモン薬を一定期間服用した後、子宮内膜を全面掻把して病理診断をします。これを数サイクル繰り返してがん細胞を取り除きます。この方法が適用出来るのはがんがⅠa期以下の初期の段階です。

気を付けなければいけないのは、妊娠の可能性を残せる代わりに再発の可能性が高くなる、というデメリットがあるということです。そのため、この療法を選択する場合は医師と十分に話し合い、納得して行う必要があります。