たばこと肺がんの関係

喫煙ががん罹患のリスクを高めることはご存知の事と思います。そのなかでも肺がん罹患のリスクはより高まります。

小細胞がんや扁平上皮がんは、特に喫煙との因果関係が深く、たばこを吸わない人はほとんどならないと言われています。

欧米の研究では、がん全体の30%、肺がんに至っては90%近くが喫煙が原因だといわれています。このことから欧米では1970年代にはじまった官民あげての禁煙活動によって、肺がんによる死亡率が減少しました。

日本でもがん対策推進基本計画で喫煙率の低下を目標としていることもあり、徐々に喫煙率が低下してきました。しかしながら、禁煙の取り組みが欧米に比較して著しく遅かったために、今なお肺がんは増加し続けています。

さらに喫煙者の肺がん死の危険度は、非喫煙者の4倍以上と言われています。1日に吸うたばこの本数×喫煙年数のことを「喫煙指数(ブリンクマン指数)」と言いますが、これが600以上の方は、肺がんの高危険度群とみなされています。また喫煙開始年齢が若かった人ほど肺がんの危険性が増加することも明らかになっています。早くから喫煙をされている方は、禁煙を考えられてはいかがでしょうか?禁煙を実行するのに遅すぎることは無いのです。