受動喫煙(パッシブスモーキング)の害

タバコを吸っている本人が吸い込む煙を主流煙、タバコの先から立ち上る煙を副流煙と言います。同じタバコから出ている煙ですが、主流煙と副流煙では成分が異なります。その副流煙を吸ってしまうことを、受動喫煙(パッシブ・スモーキング)と言います。

普通に考えれば、直接吸う煙の方が有害物質が多いように思われますが、実はその逆だそうです。その理由は、主流煙と副流煙は温度が違うことと、主流煙はフィルターを通ることもあり、ニコチン、タール、ベンツピレン、一酸化炭素、窒素酸化物、アンモニアなど、有害物質のどれもが副流煙の方が多いと言われています。当然ですが、副流煙は空気中で薄まりますので、そこに居る人が煙のすべてを吸ってしまうわけではありませんが、非常に有害であることは間違いありません。

そのために、受動喫煙をしている方たちは、非喫煙者に比べて肺がん死亡率は1.19倍になると言われています。また、狭心症や心筋梗塞の死亡率も1.25倍になると言われています。

更に、喫煙者の呼気の中にも有害物質が含まれていると言う研究者も居ることを考えると、タバコを吸うと言う事は、自分の身体への自己責任を持つと言う事だけにとどまらず、大切なご家族など周囲に影響を及ぼすと言う事もご理解いただきたいと思います。