多発性骨髄腫の特徴と症状

多発性骨髄腫は、男性に多く発生する高齢者の病気で、発症の平均年齢は70歳代で、主に50歳代以降に多く発症します。日本での発症頻度は人口10万人に対して3~4人程度ですが、高齢化社会の到来と共に患者数の増加傾向がはっきりしてきています。

多発性骨髄腫は骨髄中のリンパ球が分化した細胞「形質細胞」が腫瘍化した病気です。形質細胞とは抗体(細菌などの抗原に結合し中和などをする)を作る細胞で、細菌や異物を攻撃する役割を担ってますが、多発性骨髄腫になると正常な抗体ではなく、異常な抗体が産出されます。

この異常な抗体には身体を守る機能はほとんどありません。多発性骨髄腫は、骨病変(こつびょうへん)を伴いやすいため、腰痛や骨折などの骨の症状で発見されることがしばしばあります。

また、治療面においては新薬でも十分な治療効果を得られない患者さんや再発を繰り返す患者さんが多いことも特徴ですが、しかしながら新薬の登場によって完全寛解にいたる患者さんも増えています。

症状は次のようなものがあります。

1.貧血

2.骨痛、骨折、高カルシュウム血症

3.腎不全   など