胃がん手術後の感染症の注意

胃がんの手術によって体力が低下すると、普段から身の回りにいる菌などによって感染症を起こしてしまうことがあります。さらに、手術後に抗がん剤治療を受けている場合にも注意が必要です。

感染症としては、肺炎や虫歯、感染性腸炎などがあります。

肺炎では、食べ物が気道に入って起こる誤嚥性肺炎があります。これは高齢の方によく見られます。

虫歯や歯周病も口の中の細菌が引き起こす感染症です。放置していると菌がほかの部位に移って感染が広がり、重症化することがあるので、注意が必要です。

感染性腸炎は、殺菌作用のある胃酸の分泌が減ることで、食べ物と一緒に腸内に入った細菌などが感染を引き起こすことがあります。

このほかにもいろいろな部位で感染をおこしやすくなります。

感染症が疑われる症状としては次のようなものがあります。

1.38℃以上の発熱

2.せき、寒気、震え

3.歯肉痛、むし歯、口内炎

4.腹痛を伴う下痢

です。

感染症は、一旦かかると治りにくく、悪化しやすい傾向がありますので、注意が必要です。

せっかく手術が出来たのですから、上記のような症状がある場合にはただちに受診しましょう。