膵がんの危険因子

日本では膵がんと言うと、一般的には「浸潤性膵管がん」を指し、発症すると進行も早く、予後も悪いがんだと言われています。膵管から発生し、砂をまき散らすように周囲に広がっていくがんで、見つかった時には、約半数の人が切除できないと言うのが現状です。

では、そのようなすい臓がんはどのような人がなるのでしょうか。上記したように、すい臓がんは早期発見が非常に難しいがんで、見つかった時には進行しているケースが多いので、なかなか危険因子を絞り切れていません。

しかしながら、今までのいろいろな疫学的研究の結果、膵がんガイドラインでは下記のような危険因子が挙げられています。

1.家族歴

兄弟や父母、祖父母が膵臓がんを発症している場合は、やはりすい臓がんになる可能性が高い傾向にあります。また、遺伝性膵がん症候群と言って、遺伝的にがんが速くできてしまうような方もすい臓がんの発症率が高いと言われています。

2.合併疾患

合併疾患として糖尿病を持っている人は疫学的にみて糖尿病でない人よりもリスクが高いと言われています。また、肥満や慢性膵炎もリスクが高い傾向にあります。

3.喫煙

生活習慣では喫煙が独立した危険因子としてガイドラインに掲載されています。危険率は2~3倍と言われています。

見つかった時には進行していることの多いすい臓がんです。上記に心当たりのある方は、定期的な検診をされてはいかがでしょうか。