切除不能肝転移大腸がんへのラジオ波焼灼療法の有効性

2015年米国臨床腫瘍学会学術集会(ASCO2015)において、切除不能肝転移大腸がんの治療で、ラジオ波焼灼療法の併用が生存率を改善すると報告がありました。

これは切除不能の肝転移性大腸がんに関して、「化学療法単独の治療」と「化学療法とラジオ波焼灼療法の併用治療」を比較した第Ⅱ相試験での結果で示されました。

化学療法は6か月のFOLFOX療法※の後にアバスチン(ベバシズマブ)の追加投与が行われると言う形で実施されています。

追跡期間中央値9.7年間後の結果報告では、無増悪生存期間(PFS)の中央値が化学療法単独群が9.92か月に対して併用群は16.82か月、また全生存期間中央値は単独群が40.54か月に対して併用群が45.6か月と、両郡間に有意差が認められたと報告されています。

※FOLFOX療法:フォリン酸(FOLinic acid)・フルオロウラシル(Fluorouracil)・オキサリプラチン(OXaliplatin)の3剤併用による化学療法を意味します。